埼玉大学教育学部附属特別支援学校

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【中学部】2月 中学部タイム発表会

「中学部タイム」では、毎週水曜の4校時に、アダプテッドスポーツ、メディアデザイン、工芸文化、音楽文化の4つの縦割りグループに分かれて学習を行ってきました。

「中学部タイム」について、生徒たちは「クラブ活動」として捉えていると思いますが、実は単なるクラブ活動ではなく「総合的な学習の時間」の1つでもあります(来年度以降の扱いについては現在検討中です)。

「総合的な学習」の時間ですから、各クラブの活動をただ楽しむ、上達を目指すだけでなく、それぞれの活動の中で教科等を横断して学び、さらにその学びを発表することを目指しました。

今年は学校研究でも「何を身に付けたか、何ができるようになったか」といった学習評価に取り組んでいますが、中学部タイムについても、どういった活動を通してどんなことを学んだのか、その学びが見ている人たちにもよく伝わった発表だったと思います。

最初の発表は「アダプテッドスポーツ」。アダプテッドスポーツとは、個人の障がいや身体の状態に合わせてルールや道具をその場で柔軟に変更することができるスポーツとされます。障害のある人も、障害のない人も一緒にやりやすいスポーツというイメージでしょうか。今回は、「ボッチャ」について説明したあと、実際に試合をしている様子を見せてくれました。一進一退の試合運びに、応援の声にも熱が入りました。最後のミラクルショット、すごかったです。

2番目の発表は、「メディアデザイン」。メディアデザインは、もともとはパソコンクラブという名前でしたが、パソコンだけでなく、タブレットやカメラ、ドローンなど、様々なデジタルメディア機器を使って作品づくりなどを行うようになったことから、この名前になりました。今回は、タブレット端末のカメラ機能を使って、トリックフォトを撮ったり、AR技術でアニメのキャラクターと一緒に写真を撮ったりする方法とその様子を発表してくれました。「一緒に写真を撮りたい人~?」と呼びかけたら、たくさんの人が参加していました。

3番目は、「工芸文化」。工芸文化は、版画、絵画、風鈴づくり、陶芸などに取り組んできました。発表では、これまでに作ってきた作品の紹介と、陶芸で学習した「玉づくり」「ひもづくり」「板づくり」という器の作り方を紹介して、見ている人たちにも体験をしてもらいました。丸めたり、ひもを作ったりして粘土の感触を楽しんだり、棒で粘土を伸ばしてみたり。陶芸の雰囲気を感じてもらえたでしょうか。まだ素焼き・釉がけをしていない作品があります。焼きあがったら、ぜひご家庭で使ってみてください。

最後は「音楽文化」。音楽文化は、実際に演奏したり踊ったりする活動を通して、世界の音楽について学んできました。発表では、日本の伝統的な音楽の1つとして、沖縄の「エイサー」を紹介してくれました。また、世界の音楽として「サンバ」を紹介。サンバに使われる楽器・音にはそれぞれ意味があること、それぞれの音が「心臓の音」「血液が流れる音」「アクセント」であることを紹介して、実際に楽器の演奏をしてくれました。サンバのリズムにのって楽しく踊る様子に、見ている人たちも盛り上がりました。

どの発表も、生徒たちが楽しそうに、生き生きと活動している様子をお伝えできたのではないかと思います。生徒たちはもちろん、保護者の方にも大勢参加していただいて、とても盛り上がった会となりました。保護者の皆様には、感想インタビューにもご協力いただき、ありがとうございました。

「中学部タイム」は、クラブ活動・総合的な学習の時間であると同時に、将来に向けた余暇の拡充を目指した取り組みでもあります。楽しいと感じること、やってみたいことに友だち・仲間とともに取り組むことで、自分の趣味や楽しみを広げてほしいと願っています。

来年はどんなクラブで、どんな活動をしましょうか。来年の発表も楽しみにしていてください!

(2024.02.15更新)