埼玉大学教育学部附属特別支援学校

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【中学部】3月 授業の様子・作業学習

先週の金曜の作業の時間が、今年度の最後の作業学習でした。

農園芸班では、土を耕して畝を立て、室内で育てていた苗を植える作業を行いました。

土づくりも畝たても、来年度の作業班のため。今年1年間がんばってきた畑、野菜の栽培が来年にも引き継がれていくように準備を進めてくれました。

そして今年1年間の活動や栽培してきた野菜などを振り返り、自分たちで作った切干大根を3年生にプレゼントしました。

紙すき班は、普段お世話になっている作業室の大掃除を行いました。

使っている場所や道具の掃除、片付けが終わったら、農園芸班には内緒で…

お疲れ様会をもちました。

お菓子や飲み物を楽しみながら、今年1年を振り返って、頑張ったこと、できるようになったことなどを話し合いました。

今年度の作業学習は終了しました。来年度は、また新しいメンバーで作業学習に取り組みます。このブログでも何度か話題にしてきましたが、中学部の作業学習では、以下の3つを大切にしています。

「働く喜びを味わわせる」(製品・作物を作り、完成の成就感を味わう「作る喜び」、作ったものを他人に使ってもらうことで味わう「喜ばれる喜び」、働いたことを他人にほめられ、認められることで味わう「認められる喜び」

②「働く態度や姿勢を養う」(共に一つのものを作る過程を通して、自分の役割を自覚し責任もって作業に取り組む姿勢や、協力して取り組む姿勢を養う、集中して一定時間取り組む(持続する)力を養う、挨拶や返事など基本的な態度を養う)

③「いろいろな身体の動きを体験させる」(材料や道具を操作する活動を通して、手指や手足の動きを体験、習得させる、・身体全体を使った活動を通して、体の大きな動きを体験、習得させる)

果たして、今年は、作業学習を通して、生徒たちにこれらの体験を充実させられたり、力をつけたりすることができでしょうか。

「次の学習」、「次の段階」など「次」に向かうときには、それまでの過程を振り返り、まとめをして終わるという学習の区切りをつけることが大切だと思います。そうすることで、今の状況を確認でき、次に向けて何が必要なのか、どう取り組めばよいのかも明確になります。そして何よりも、振り返りやまとめを通して「あー!(ぼく/わたし)がんばったなー!」と達成感を感じたり、自分自身を認めてあげられたりすることが次の学習への意欲につながります。

1、2年生はまた来年新しいメンバーで作業学習に取り組みます。3年生は高等部の作業班で新しい作業に取り組みます。中学部の18人全員が来年の「次」に進めるように、まずは今年の振り返り・まとめに取り組んでいきたいと思います。

(2025.03.10更新)